合縁奇縁

根がオタクなんです

愛とか、恋とか / ミュージカル「マイ・フェア・レディ」

こんにちは、繭です。
ご無沙汰しております!
最後の更新から一年以上も経ってしまいました、びっくらぽんです。

私事ですが、ほんの少しなんですけれどもちょうど一年くらい前に体調を崩してしまいまして・・・休養期間を設けておりました。
休職もしていましたが、今はもう復帰しております。
まだ少し波があって、沈むときは沈むんですが、少しずつ頑張っているところです。

そんな中でも、感想をブログ記事に残したかった舞台がいろいろとあるのですが、こんなに時間が経ってしまったという次第でございます。

さて、昨日マイ・フェア・レディを観に行きました。
恥ずかしながら、これだけ長く上映されている演目にも関わらず初見の私です。
知識不足や、解釈違いな部分もあるとは思いますが、何かあればご教授いただけるとありがたいです。


あらすじ

コベント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウス。終演後、劇場から流れ出てきた紳士淑女は、われ先にとタクシーを呼び止めようとしている。そんな人々にスミレの花を売り歩いているのはイライザ・ドゥーリトル(朝夏まなと/神田沙也加)。煤と埃にまみれお世辞にも魅力的とはいえない。タクシーを拾うのに気をとられていたフレディ(前山剛久/寺西拓人)はイライザにぶつかり、売り物の花が散らばってしまう。思わずフレディと母のアインスフォードヒル夫人(伊東弘美)を怒鳴るイライザ。その言葉はロンドンの下町言葉・コックニー訛りがひどく、とても聞けたものではない。そこへ通りかかったヒュー・ピッカリング大佐(相島一之)はイライザに花を売りつけられるが、その一部始終を物陰で手帳に書きとっている男がいた。男の正体は言語学者のヘンリー・ヒギンズ教授(寺脇康文別所哲也)。あまりにイライザの話し言葉がひどいので、研究用に書き取っていたのだ。自分なら6か月以内に宮殿の舞踏会で踊る貴婦人に仕立てさせてみせる、と豪語するヒギンズの言葉に、イライザは興味深いまなざしを向ける。やがて意気投合したヒギンズとピッカリングは去っていった。
ヒギンズから思わぬ多額の稼ぎを手に入れ、上流社会の生活を夢見るイライザ。そんな彼女の前に清掃作業員の父アルフレッド・ドゥーリトル(今井清隆)が現れる。いつも娘から金をせしめようとする酔っ払いの父親にうんざりのイライザだが、そこは父娘の情。娘から銀貨1枚を受け取って、ドゥーリトルは大手を振ってパブへ入っていった。
翌日。ウィンポール・ストリートにあるヒギンズ家の書斎。ヒギンズはピッカリングを相手に研究成果を聞かせているところ。そこに家政婦のピアス夫人(春風ひとみ)が来客を告げる。やって来たのは精一杯の盛装をしたイライザ。レッスン料を払うからちゃんとした花屋の店員になるために話し方を教えてほしいというのだ。そこでヒギンズは、ほんの思いつきだった、《下町娘を貴婦人に仕立てあげる》を実行に移すことにする。ヒギンズの大言壮語につられたピッカリングはそれまでにかかる費用を全部賭けようともちかける。
こうしてイライザの奮闘が始まった。来る日も来る日も発音の練習を続け、そしてある日、とうとう正しい発音をマスターしたイライザ。勝利の喜びに浸るヒギンズは、早速、母親(前田美波里)がボックスを持っている、紳士淑女の社交場・アスコット競馬へイライザを連れて行くことにするのだが…。
帝国劇場 ミュージカル『マイ・フェア・レディ』

ずっと楽しいミュージカルって素晴らしいですね。

私は、物語によくある山あり谷ありが苦手です。
なんなら、先にネタバレを見て、心の準備をしたうえでないと、そういった波乱万丈なお話を見ることができません。
そんな、心を乱されやすい私には本当にぴっっったりの舞台でした。

朝夏まなとイライザ、最高ですね。
下町のチャキチャキ娘。
すらっとしているけど不健康そうではなくて、早口でガラが悪い。
やっぱりお芝居の役者さんですね。
イライザの成長の仕方がドラマティックです。
始めのころはお上品になれる素質がそもそも無さそうなんですよね。褒めています
やっぱりこんな田舎のヤンキーねーちゃんじゃ無理だろ・・・と思わせてからの貴婦人への変わり身が、本当に最高。
“ごぜぇやす”からの“ございます”は、声色も変わっていて流石だなぁと感動いたしました。
アスコット競馬のシーンも最高でした。
べらんめえ口調のリズムがとてもお上手で、スカッとする気持ちよさがあります。
オンユアフィートのときにはあまり気付かなかったんですが、朝夏さんは痒いところに手が届くような、そんなお芝居をする方ですね。

別所哲也ヒギンズは、動機付けが流石ですね。
全部納得がいく。
イライザがヒギンズに惹かれる理由も、逆に、ヒギンズがイライザに惹かれる理由も。
そりゃあそうなるよね、とストンと腑に落ちる。
女性を偏見的に批判するシーンがありますが、それも、全く嫌な気持ちになりません。
むしろ「かわいらしいな」とさえ思える。
“強がり”だと、わかりすぎるくらいわかるからです。
「女はダメだ」「女は話にならない」と喚くたび、小学生の男の子が好きな子をいじめているような、そんな感覚を思い出させます。
堅物で、意地っ張りで、イライザのことが本当は大好きなのに、そう言って弱い自分を納得させようとしている。
イライザに恋をしているのだと気づく瞬間も、とても自然です。
ちゃんと段階を踏んだお芝居をされているから、そう思えるんでしょうね。

イライザとヒギンズって、愛から恋に変化していった特殊なパターンだと思うんですが、それってすごく理想的なカップルな気がします。
イライザはゆっくりとヒギンズに対する気持ちに気付いていきましたが、ヒギンズはずっとおニブさんで、自分の気持ちに気付いた瞬間がはっきりとしていましたよね。
イライザに対する人間的な愛情を抱いたうえで、その愛は恋愛でもあると気付いた瞬間のヒギンズは、とんでもなく愛おしくて、蚊帳の外であるはずの私ですら、彼にドキッとしてしまいます。
あれ以上の口説き文句は、ないのではないでしょうか。

仕事終わりだったので、一幕の途中からしか観れず心残りですが、久々の観劇だったので本当に楽しめました。

My Fair Lady 2021 Teaser Trailer - YouTubeyoutu.be

さてさて、このタイミングで何なんですが、昨年結婚いたしまして、いろいろと私自身の環境も変わっているところであります。
私は以前、相葉さんのことを「かわいそうに思わせない人」と言いましたが、私はやっぱりそういう人に惹かれるのかもしれません。
自分が沈みやすいので、余計に、ですね。
私が典型的な他人軸で、意思ブレブレ女なので、芯があって動じない人が素敵だと感じます。
お相手も共感系だと、お互いに泥沼に浸かっていくので・・・
私がいくら沈んでも「なんか沈んでんな」ってくらいで、自分と切り離して考えてくれる人だと、ありがたいです。
私にとっても、お相手にとっても。
優しく声をかけてくれる方だと、お互いに駄目になっちゃうんですよね、どうしても。
そんな私ですが、この度ご縁があって結婚することになりまして、もちろんハッピールンルンってだけではありませんが、いろいろなことに感謝する日々でございます。

これからも、心身ともに余裕があるタイミングでブログは更新していきたいと考えておりますので、みなさまとも引き続きいろいろなお話ができたらなぁと考えております。

あまり面白いことを発信できるブログではございませんが、今後ともどうぞ、お付き合いいただけますと幸いです。

何かございましたら、お気軽に繭 (@maau_AienKien) | Twitterまでお願いいたします。