空気という存在が有形化して、劇場全体が浮き上がる
突然ですが、私の好きな人の話をします。
いきなりなんなんだと思われるでしょうがまずはとにかく、何も聞かずに一度動画をご覧ください。
『Les Misérables』♪レッド&ブラック~♪民衆の歌/相葉裕樹&アンサンブル - YouTubeyoutu.be
私は、相葉さんの声が大好きです。
話し声ももちろんですが、特に、歌声が大好きです。
ぽーんと頭一つ抜き出たみたいに通るあの声は、持って生まれた天性のものだと思っています。
ただ、その天性のものを会場中に響かせるようになるまで、どれほど努力したんだろうと思うと、たまらなく愛おしくなります。
以前ラジオで鎌苅さんが「あいばっちの声が好き」だとおっしゃっていました。
「他にない声」だと。
私もそう思います。
でも、他人から見たら羨ましいものも、本人からするとコンプレックスだったりするもので、相葉さんも、昔は自分の声が嫌だったと聞きます。
いろんなインタビューでも歌は苦手だったと答えていますし、テニスの仲間と集まって「あいばっちは下から三番目くらいだったよね」と言われ笑っていたのも記憶に新しいです。
あのすらっとした身体からは想像つかないくらいの恵まれた声量をお持ちですが、反面、音程を取るのは苦手なのかなぁと思う場面もありました*1。
なので、あんな風にかちっと音をあてるのに、きっとものすごい時間を費やしているんだと思います。
このブログでもしつこいくらい言っている気がしますが、私が相葉さんのことを「好きだ!」とビビビッときたのは、ものすごく熱い人なんだと知った瞬間でした。
ご本人も自覚しているみたいですが*2、相葉さんは嘘のつけない人です。
もう繰り返し読んでいる、以前も取り上げた片岡さんのブログ。
帝劇デビュー作、2017年レ・ミゼラブルの感想を書かれた記事なんですが、少し読んでいただければと思います。
アイバッチは、会った瞬間に、緊張で体がバクバクですよ、と言い、同感だったので、こわばってたね、と応じた。いつも彼には一言辛口のダメ出しをするのだけど今回は、この息も絶え絶えに緊張を解きほぐし切れないでいる若者を前に、何を言っても全く届かないだろうと思って、とにかく彼が帝劇の舞台に立ったことがうれしい、と強く握手したら、そうなんですよ、僕が帝劇ですよ、自分でも驚いているんです、と嬉しそうだった。でも演技ではない部分で一言は言っておきたくて、1789年から始まったフランス革命勉強してね、アンジョルラスという役柄は長いフランス革命の体現者だからリーダーだから社会的使命を感じて立ち上がったリーダーなんだからね、そこを見せてね、と言ったけど、ぼく勉強苦手なんです、って言いたそうな顔をしたので深追いしなかった。
「レ・ミゼラブル」相葉裕樹・内藤大希くん@帝国劇場20170526:片岡義朗ブログ: コントラチャンネル(片岡義朗) - ニコニコチャンネル:エンタメsp.ch.nicovideo.jp
相葉さんの好きなところを集約したような話です。
嬉しいときも悲しいときも、ふにゃりと顔に出る相葉さん。
でもそれは、「顔に出てんぞ〜!」と突っ込みたくなる、愛らしい素直さ。
いろいろと思うところや言いたいことがあるんじゃないかなぁ、今言葉を呑み込んだんじゃないかなぁ、と思う瞬間が多々あります。
でも、言いたいことがわかりやすく顔に書いてあるから、チャーミングなんです。
ただ、言葉にしない代わりに、呑み込んだ感情や言葉をちゃんと自分の力に変えて、舞台で語る人。
・・・アツいでしょ?
求められたことには答えるのに、変にシャイなところがあって、16歳のときから変わらないあのはにかみを見ると、たまらない気持ちになります。
相葉裕樹 公式ブログ - 始まります。 - Powered by LINE
片岡さんのブログだと、こちらの記事も大大大好きなので、よければ。
ダメ出しを終演後、岸くん交えて軽くシャンパン飲み飲み食事しながらじっくりと話し込んだ。
片岡さんの言うことは自分でも分かっているんです、
カラダも顔の表情も力んでいることは分かっているんです、
でもカラダに力入れないとあの歌を、あの音量でうたえないんです、
歌える力を絞り出すチカラの入れ具合と、
表情やからだの動きに出てしまうリキミとを考え考えギリギリでやっているんです、
とものすごく深い表情で語ってくれた。30歳のまだ若い俳優に失礼だけど、
こういう告白をされるとなぜかやるせなく可愛くて抱きしめてあげたくなる、しないけど。
彼を初めて見た、あの山吹戦のオーディション、
鉛筆の様に細い体でちょっとはにかんで踊っていただけの少年が、
こうして「レミゼ」のアンジョルラスやってるなんて、信じられないくらいうれしいよ、君の立ち姿は最高にきれいだよ、
スタイルの良さ、長いまっすぐな脚、細い首が伸びてその上にちょうどいいくらいの大きさの顔がある、1本にまとめた長い髪、だれにもこの姿かたちはまねできない、と言って励ました。
そうですね、もっともっと頑張らなきゃと、と胸張って顔上げて真剣な顔して唇をかみしめた、相葉くんっていいですね。「レ・ミゼラブル」相葉裕樹・岸祐二・内藤大希・上山竜司くん@中日劇場20171007:片岡義朗ブログ: コントラチャンネル(片岡義朗) - ニコニコチャンネル:エンタメsp.ch.nicovideo.jp
いいですね。
以前、当ブログで相葉さんのことを「光属性」だと申し上げたと思いますが、それは影を見せないという意味で、です。
「見せない」だけで、きっとたくさんのものを抱えている方だと思います。
相葉さんを直接見たことがある方ならわかると思うのですが、本当に、現れた瞬間舞台上の色が、空気が、変わるんです。
ちょっとヘンな見知らぬ人に絡まれやすい節がありますが、何だか少しその理由が、悲しいかな、わかる気がします。
言葉にするのは難しいのですが、そういう星の下に生まれた方なのかなぁと、思うときがあります。
華やかだけど、それは近寄りがたい華やかさではなくて、どこか親しみやすく、人を惹きつけるオーラを持った方です。
それには、陰のオーラを纏わないことも、大きく関係していると思っています。
マイナスな言葉は、決して口にしないのです。
昔おっしゃっていた「悔しい思いをしたらそれを力に変えて生きてきました」という言葉は、すごく共感できる感情です。
私も嫌なことは口に出したくない質なので、よくわかります。
私が勝手に解釈したので真意はわかりかねますが、口に出してしまうと、それにエネルギーを持っていかれてしまうんです。
良くも悪くも、言霊ってすごいですよね。
「思う」のと、「口にする」のって、私の感じ方では全然違います。
100頭で考えるのと、1言葉にするのだと、後者の方が圧倒的に強い力を感じます。
大切なエネルギーを負の感情ではなく、自らを成長させる"力"に費やすことのできるその姿勢が、本当にかっこいいなぁと思うのです。
私の目から見る相葉さんは、そういう方です。
昨年の11月19日から、一日として、相葉さんのことを考えなかった日はありません。
そして、ずっと考え込んでいたことがあります。
正直いまだに答えは出ませんが、オンユアフィートの感想を書く前に、どうしても好きなところを叫んでおきたかった。
今も、これからも、私は相葉さんのことが大好きだと、それは変わりません。
ただ、それだけです、それだけ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
センターで堂々と歌い上げる相葉さん、めちゃくちゃかっこいぞ!
レミゼ、楽しみです。
<おまけ〜秀逸ブログタイトル集〜>
今回の記事のタイトルもお借りしたのですが、相葉さんのコメディセンスが光る、公式ブログのタイトルを集めました。
『空気という存在が有形化して劇場全体が浮き上がるんだな。そうなんだな。』
『「はい」か「イイィエェェァァァァァァァァ!!!」でお答え下さい。』
『そんなカチカチのアレで膝小僧をゴチンとやったら痛うございます。危のうございます。』
『マーガリンを顔中に塗りたくって、窓ガラスにびちょんってやるゲームやる人この指とまれ。』
『何かひじがチクチクすると思ったらビーズみたいなのがくっついてるんだけどこれ誰の?』
『え?ちょっ、えっ?三種のチーズピザのチーズ抜きですね?かしこまりました。』
『あれ?チーク変えた?それに弱点を土属性に変えた?』
『ごめん!ご~め~んって!もうムービングファストボール投げないから。』
『結局の所、現状維持バイアスが働くんでしょ?結局の所ー?てか現状維持バイアスって何?』
『クリスピークリームドーナツ化現象もここまで進んだか・・・。』
『えっ?ちょ・・・えっ??右耳からヤンヤ○ツケボーみたいのが出てるよ。』
※タイトルは本文と関係ありません
まじで天才だなって思う。
*1:特に、人間緊張すると音程低くなりがちですし!